2010年1月11日月曜日

20年ぶりのクラス会

20数年ぶりに新年会を兼ねた高校のクラス会がありました。

私は私立の付属高校で、留年すれすれの低空飛行を3年間続けました。その後、大学には8年間在学したこともあり、同級生とは連絡も途絶えがちとなっていました。

ところが、昨年末にひょんなことからクラス会が計画されて、久しぶりに風の便りが届いたのです。
我々のクラスは、担任のK先生にとって初めてのクラス担任で、3年間クラス替えもなかったため、濃密な人間関係となりました。冬休みはスキー、夏休みはヨット。日々雀荘とパチンコ屋通いという時期もあり、期末の打ち上げコンパでは仲間が飲酒で大塚署にお世話になることも・・・。若気の至りとはいえ、K先生にはテストの赤点改ざんから出席日数不足の工作も含めて、随分と骨を折っていただきました。今でも先生の住む足立区方面には足を向けて寝れません。
 
さて、当時、3年間の高校生生活の指針としての伝統的な標語がありました。「オドロキの1年、シラケの2年、サトリの3年。」
 
その後の私の人生は、常にこの順番で周期性を持った地層となっているように感じます。


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2010年1月7日木曜日

林業と米と街

「NPO法人 林業と米と街づくり研究会」の勉強会のお知らせです。

かなりまじめな研究会のようですが、昨年、連絡をいただいて以来
気になっているグループです。

私と共通した関心ごとをビジネスの側面ではなく、
市民運動の側面で目指している感じでしょうか。

ちょっと勉強会を覗いてこようと思い立ちました。
(垣内さん、よろしくお願いします。)

勉強会は以下の通り開催されます。

日時:平成22年1月11日(月・祝) PM 1:30~

場所:神奈川県民センター 701号ミーティングルーム
講師:富山和子立正大学名誉教授
会費:無 料              
http://yuk-keisyu.jp/5490.html


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2010年1月3日日曜日

マジック・アワー

仕事始めとなる本日の打ち合わせ。石老山の西側斜面に陽が落ちて、入り江から伸びる長い水面の朱色の筋が消え、夕暮れがやってきました。相模湖の「マジックアワー」の幕開けです。

マジック・アワーとは、昔の活動屋が好んで使っていた言葉です。
陽が沈んだ直後、まだほのかに陽の明かりが残り、ぐるりと空一面が真っ赤に染め上がる僅かな時間帯のことです。この時に撮影されたシーンはすべからく絵になるという意味で特別な時間帯です。大竹しのぶのニコスカードのCF「オペラ観劇帰路編」や、映画「ALWAYS 続・三丁目の夕日」のラストシーン。どちらも、背景は真っ赤に染め上がった夕焼け空です。

こうしたマジック・アワーの現場で、沈む太陽を経済大国や主要産業に置き換えて眺める時、感慨深いものがあります。巡る時代の節目ごとに沈んだり昇ったり・・・。近・現代史上、太陽は経済活動に投影されて語られてきました。

一晩経って、上る朝陽は変わりはあるのか。
照らし出されるのはどこか。

新しい時代の幕開けはいつもワクワクします。


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2010年1月1日金曜日

新年を迎えて

素晴らしい初日の出でした。
久しぶりに凛と冷え込んだ大気に
吸い込まれるようにしてゆっくり昇る太陽は
神々しくもあり、愛しくもありました。

新年早々、「近代セールス(1月1日号)」と「農業経営者(2月号)」に
編集や執筆を担当した特集記事が掲載されています。
前者は金融業務の総合ナビゲート誌、後者は農業ビジネスの専門誌です。

今年は専門分野の枠を広げながらアライアンス戦略を
徹底的に構築します。

意外なリソースが思わぬ仕掛けでつながる楽しさを追求したいと思います。


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2009年12月19日土曜日

「百姓」とは何か その2

農政の動きが激しくなる中、
金融機関向け専門誌への関連記事の出稿や
農業ビジネス専門誌の作業に追われています。

最近改めて圃場を見たり、
農業経営者の方に会うたびに
感じること、それは「誇り」。

農村社会への憧憬と
食文化の楽しさだけを追い求める
「ひるどき日本列島」など
テレビに映し出されてきた世界とは
一線を画した真剣勝負の
零細・中小企業、ベンチャー企業の匂いがする。

網野歴史学が古文書で再会した
江戸時代の“百姓”たちは
今も生きているのだと思います。

いまさら「農商工連携」なんて言葉を使うけど、
その連携を政策的にずたずたにしてきたのは
いったい誰だ。

自分が農家の経験がないもんだから
最近、恥ずかしい。

僕が子供の頃、農家の倅が、
農業を恥ずかしいと言っていたっけ。

これからは「商工優位」の農商工連携ではなく
「農優位」の農商工連携。

企業が安直に圃場に進出してくる前に、
農業経営者たちが起業家として
経済のど真ん中に攻め込んでいってもらいたい。

それが江戸時代から続く
日本の“百姓”の姿だと思うのです。


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2009年12月14日月曜日

「百姓」とは何か

最近、仕事の合間の気分転換に、30分ほど歴史家の網野善彦の著書をめくっています。
近代歴史学に衝撃を与え、歴史教科書にも影響を与えた『日本の歴史』全26巻(講談社2000年)です。この中で、一番エキサイティングなのが00巻の『「日本」とは何か』です。

網野氏は、江戸時代の奥能登・輪島で、当時の「農家」が、船商売で大きなビジネスをしていたこと証明する古文書を発見しました。当時、サハリン南部にまで交易圏が広がっていて、金融業も営んでいたというのです。

さらに、その勇敢な船乗りは「下人」と呼ばれていた民。ダイナミックな事業を様々なタイプの民が入り乱れて担っていた日常が目に浮かびます。専門職として中小企業に雇用されるような、人材の労働市場もあったのではないでしょうか。

農業従事者の占める人口比率の定説の引用元を突き止めて間違いを論考したり、襖の下張り紙に隠されていた古文書の研究も引用されていました。なにしろ、手にとって読んでみることをお勧めします。

まるで推理小説を読むように、今日いわれるところの一次産業、二次産業、三次産業を「百姓」とよばれた民が担っていたという事実が解き明かされていきます。

200年後の現代日本。全国で地域経済活性化事業に注目が集っていますが、特に「農商工連携」という言葉をわざわざ使わなければならないことに苛立ちを覚えます。


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2009年12月13日日曜日

200年前の武家屋敷

年の瀬が近付いてきましたが、取り急ぎひとつお知らせです。
200年前の武家屋敷の利用希望者を募集します。
詳しくはこちらからアクセスしてください。


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2009年11月25日水曜日

世界に夢を与える「町おこし」は、夢じゃない

先日、地方のあるテーマパークを取材しました。全国にもいくつもある、いわゆる「食と農のテーマパーク」です。広大な敷地に点在する観光施設と、豊かな里山・農村環境を融合させた事業を推進しようと、走り始めた経営者が印象的でした。

もともと第三セクターが運営していましたが、その事業を引き継ぐ形で、事業再生をめざして、彼は突き進んでいます。地域経済活性化のモデルとなり得るものを目指すといっていましたが、世界を視野に入れた事業になることを期待します。

原稿をまとめてばたばたしていると、ふと、おもしろい記事をネット上で発見しました。

「世界に夢を与える『町おこし』は、夢じゃない
『私的公益資本』による住民主導の都市計画」
http://business.nikkeibp.co.jp/article/money/20091118/210048/?P=1

以前、このブログで、「解散総選挙でどうなる日本」と題して、
「市場公募地方債と町興しファンドブーム 」について挙げました。
http://themostagricultural.blogspot.com/2009/07/blog-post_7054.html 

地方債については、中央政府の干渉がどこまで緩和されていくのかにかかっているし、古いしがらみから抜け出るのはなかなか難しそうですが、リレバン主導の民間ファンドの可能性は計り知れないものがあると改めて感じました。


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2009年11月21日土曜日

外房黒潮ライン ミステリー ウオーキング    千葉・外房で、名探偵になる!

【イベント告知】

千葉県の太平洋に面した、いすみ市、勝浦市、鴨川市。この外房の3市で、謎を解きながら、地域の魅力を発見できるウォーキングイベントを開催します。

房総の潮風の中を歩けば、「体」にいい。

ミステリーを解決するから、「脳」にいい。

晩秋から初冬のこの時期、千葉・外房に足を運んでみては。参加者には豪華景品も用意されています。

◆「外房黒潮ラインミステリーウオーキング」開催期間:
 2009年11月21日(土)~12月20日(日)

【詳細・問合せ先】

JTB法人営業上野支店 地域活性推進プロジェクト
TEL/03-3842-5430
定休日/土日祝日
営業時間/9:30~17:30
JTB法人東京 法人営業上野支店 地域活性推進プロジェクト
http://www.jtb.co.jp/SHOP/ShopOther.aspx?shopid=378&branchno=18

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 このイベントは、イーネット・ブレーン顧問のコンセプトデザイ ナー、廣川州伸氏がプロデュースします。 廣川氏は、地域の魅力を発見できる新しい旅の形として、全国で「ミステリーツアー」の開催をプロデュースしています。
イーネット・ブレーンでは、廣川氏をサポートし、全国各地での「ミステリーツアー」開催を支援しています。

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<NPO法人日本ビジネス作家協会・公認メールマガジンより>
「ビジネス作家通信-仕事で幸せになろう!」
 怒涛の365日連続第294号
(2009年11月21日号/ID0000281725)
発行:コンセプトデザイン研究所所長
作家・廣川州伸


◇今日から「外房黒潮ミステリーウオーキング」がスタートします。いつものように、メルマガの読者のみなさんに、こっそり(?)問題をお知らせしておきます。

★鴨川市

あなたには、鴨川市の謎が 解けますか?

 ある日、千葉県鴨川市に詳しい人が、こんな謎めいた言葉を残したまま、散歩に出たという。

『鴨川市にある太海海岸。明るい日差しをあびて散策をすれば、潮騒につつまれ、なんだか幸せな気持ちになる。たっぷり歩いてお腹が空いたら、□□□□ を食べよう。そう、ここは楽園なのである』

名探偵諸君。

 以下のヒントを読み、いすみ市にある「4ヶ所のミステリーポイント」を歩きながら「ヒント」を集め、謎の言葉を探してみよう!

1 ペンション「うみの星」

 あなたがまず向かったのは、ペンション「うみの星」。そこは、眩しい南房総の暖かな空気がうれしいアットホームなペンション。玄関には「はなとうみ□テーマ」と書かれた札がかかっている。

 目の前の海岸を散策すれば、懐かしい昔に戻った気がする。黒潮の恵みによる新鮮な地元の魚を中心にした「お刺身盛り合わせ」などのメニューがある。

◇謎の数字◇
 お刺身盛り合わせは「じもとさんとくせんぎょ」を使う。それを漢字にした文字数は?

2 鰹節「松葉屋」

 次に向かった松葉屋は、明治初期の創業以来、直火焼製法にこだわり、百有余年を越えて業務用かつお節の問屋として愛されている。

 松葉屋の削り節は、昔ながらの製法にこだわり、火であぶって「やわらかく」して粗削りにするのが特徴。油節の少ない理想的な削り節だ。

 鰹節は鹿児島県枕崎産、宗田節は高知県土佐産、サバ節は当地である千葉県房総産を仕入れ、安定した供給体制を整えている。

◇謎の数字◇
 こだわりの「鰹節の問屋」。鰹を平仮名にした文字数は?

3 香指神社

 あなたは、海を見下ろす高台を目指して香指神社に向かった。神社の祭神である「おとたちばなひめのみこと」には、夫の「やまとたけるのみこと」を海難から救うため、荒れ狂う海に身を投じて鎮めたという伝説が残っている。

 彼女が身を投じたとき、髪を飾る簪(かんざし)が波で運ばれ、波太(現在の太海)浜に流れ着いた。それが時を経て、神社に祀られるようになったといわれている。

◇謎の数字◇
 境内のどこかに「○雲神社」の文字がある。その「○」という数から「7」を引いた数は?

4 名勝「仁右衛門島」

 続いて向かった仁右衛門島(にえもんじま)は千葉県指定の名勝で、太海浜の目の前の海にぽっかり浮かぶ個人所有の島である。昔から平野仁右衛門の一戸だけが住んでいることから「仁右衛門島」と呼ばれるようになった。現在も、二丁櫓の手こぎの渡し船で、島に渡っている。

 この島の歴史は古く、一説によると、治承四年(一一八○年)石橋山の戦に敗れた源頼朝が安房に逃れて来たときに、島主の先祖がかくまったことから、そのお礼に島を与えられたといわれている。

 源頼朝が夜襲をさけて身を潜めたと伝えられる洞窟には、「正一位稲荷大明神」が祀られている。仁右衛門島内の食堂では地元産のさざえ、鴨川特産の長狭米(ながさまい)のコシヒカリを使用した「さざえ丼」が楽しめる。

◇謎の数字◇
 この島を示す「ふうこうめいび」を漢字で書くときの文字数は?

5 太海フラワーセンター

 四季折々に、約二千種の、色とりどりの花が咲き乱れる太海フラワーセンター。園内には、いっぱい集まった花で時を告げる「花時計(はなどけい)」

 南方の植物を集めた全天候型の温室、海の釣り堀、犬猫ランド、展望レストランなどがあり、観光客に人気。

 太海浜は別名「浜波太(はまなぶと)」と呼ばれている。センターの潮騒市場・藤よし太海フラワーセンター店には、新鮮な魚貝類を使う「おらが丼」がある。

◇謎の数字◇
 「潮騒市場・藤よし太海フラワーセンター店」で食べられるオリジナル丼「なぶと丼」を漢字で書くときの文字数は?

★お土産は、何といっても干物!

★大ヒント 謎を集めると

「ステキな柄のユカタきて、かもがわ音頭を たのしもう!」
漢字に注目し、その読み仮名を並べ替えると、解答にたどりつく。


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2009年11月18日水曜日

21世紀型寺社事業

イーネットブレーンでは、「21世紀型寺社事業プロジェクト」の準備を進めています。

お寺と神社は、全国に7万5000あるといわれていますが、その多くは、明治以降の廃仏毀釈・神仏分離政策によって、伝統的な収益モデルが疲弊し、新たなビジネスモデルを構築できないまま衰退の一途をたどっています。

住職のいない寂れた寺、一人の宮司が何箇所も兼任せざるを得ない山中の神社・・・。こうした現状を見過ごすと、地域経済の資源も地盤沈下を起こすでしょう。

今後、地域の経済・文化のネットワークの主体として、寺社事業の再構築を目指します。

プロトタイプの第一号案件は、まず関東地方から。全国各地でカスタマイズできる汎用性のあるビジネス・モデルを作り上げます。


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2009年11月12日木曜日

角屋に激安、新メニュー登場!

仕事で相模湖に来ています。

昨日は夕食MTGの後に、駅前食堂『角屋』さんに立ち寄りました。
丹沢誉れの冷酒を一杯いただいて、
お通しとお茶菓子まで出していただきご馳走様でした。

350円也。

今日も午前中の緊急MTGの後に昼食を食べるために、
再び「角屋」へ。

580円のランチセットとは別に用意されている、 今日の特別メニューは、先代のおばあちゃんもびっくりするような、ハイカラメニューでした。

ビーフストリガノフと 手作りのミニハンバーグセット。 皮をむいた新鮮なトマトとレタスのサラダ、食後の紅茶とアイスクリーム付き。

こちらは、780円也。

もし、人件費と地代の高い都内のレストランで、ウエッジウッドの食器に盛りつけてメニューに加えるとすると、おそらく3000円はするでしょう。

ほんとうに、おいしゅうございました。


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2009年11月11日水曜日

三方良しのビジネスモデル

 東京・日比谷で同窓生と久しぶりに飲みました。中には20年ぶりに再会した友人も。ゼネコン、防衛省、広告代理店など、みんな巨大組織の中でしのぎを削っている連中ばかりでした。

 外資系金融機関に勤めるTとは2年ぶり。日本の金融機関がどんなにがんばっても追いつけない、動産担保融資のスペシャリストです。彼の会社は、小売業の商品在庫や工場の生産設備などを的確にデューデリして融資案件を進めたり、債権が回収できなくなった時は、海外にも広がる販売ネットワークを使って売却します。

 酒の肴に仕事の説明をしても、
「ハゲタカファンドみたいなもんだろう?それともバッタ屋か(笑)」
未だに外資アレルギーが抜けきらない日本では色眼鏡で見られると残念がっていました。

 買い叩いて売り飛ばす・・・?

 いやいや、この会社の業務はそんな単純なものではありません。強みは、その優れた査定ノウハウにあります。
日本のリレバンが動産担保融資に力を入れ始めたといっても、その実態は売掛債権担保融資がほとんどです。確実にキャッシュインすることがわかっている動産担保しか扱えない。

 ところが、彼の会社に仕事を依頼したある地方都市の工芸品店は、日本の金融機関ではゼロ査定だった在庫を高い値段で担保評価してもらい、億単位の資金を調達しました。当然、工芸品店の社長は大喜び。その資金は人材育成や新規採用の人件費に当てられました。

 さらに、彼の会社には、閉店を決めた小売店が特別セールをする時の店舗運営ノウハウもあります。ここで明かすことはできませんが、アングロサクソンの発想とは思えないような、きめ細かい、日本人的な販売戦略で鮮やかに売りつくしてしまうのです。

 つまり、動産担保をむやみに買い叩かず適正に評価し、資金繰りを助け、いざとなったら高値で売れる販路も持っており、さらに先方が希望すれば閉店セールも効率よく実行してくれるということです。

 いつの間にか、米国資本の会社の方が、近江商人の「三方良し」的なビジネスモデルを操ることが得意になっているようです。


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2009年11月9日月曜日

球根と切り株

球根の植え付けをしたいという母のリクエストにお応えして、今週末も実家に立ち寄りました。

小さな庭のプランターをひっくり返しながら鼻歌混じり。来年の春まで元気でね、それまでゆっくりお休みなさい、とコロンコロン。

作業を進めると、母から突然、新たなリクエストが。
「前から気になってたんだけど、庭の奥の切り株なんとかならんかねえ・・・もう何年も経ってるから根は弱っとると思うよ。」

赤いチューリップの植え付けが終わって庭の隅へ。 大きなシャベルを使って掘り始めると、これがなかなか手ごわい。切り株の周囲を掘り起こし、いざ穿り出そうとすると、根は土を持ち上げながら抵抗を繰り返しました。

こりゃちょうどいい運動だよと、やせ我慢をしていたものの、根っこの根性にはかないません。大汗でメガネも滑り落ち、やっとこさ堀り出した時には、胃がよじれるような疲労感が全身に広がりました。

後片付けは、また来週ということで・・・

開拓で入植した昔の人たちは、延々とこれを繰り返していたのでしょうか。石ころのない庭でさえ、まともな手入れができない現実に、しばらく立ち尽くしました。

先月、取材でお邪魔した豊橋の農家では、80歳を過ぎる親父さんが、畑の崖っぷちに石ころを積んで圃場の手入れをしていました。戦後、20ほどのあったという入植団の一員です。
親父さんは僕にこう言いました。
「今は世の中不景気で、会社員の人は大変みたいだね。若い人も仕事がないって言うし。農業やってて良かったよ。」

大地を開拓し、その後、市場開拓にも成功したこの一家は、日本一の赤シソの生産者でした。


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2009年11月7日土曜日

草食系男子は土に眠る?

週末の都会の本屋で、複数の女子が、ある雑誌を食い入るように立ち読みする姿を目撃しました。農業技術通信社の季刊誌『Agrizm』12月号です。表紙には、女性ファーマーのチャーミングな後姿の写真とドキッとするようなキャッチコピーが…

『地に足つけることって、こういうことなのか
輝け!土食系女子
肉食系に草食系、なんぼのもんじゃい!』

ページをめくると、子供の時に“突如オランダからやってきたメントス”を初めて口に入れた時のような衝撃が・・・

土食系女子とは、「土で食っている女子」、つまり農業を職業として選択して活躍している女性たちのことだそうです。肉食系の女子と草食系の男子が増加中だといわれている昨今、都会から農村に舞台を移して突然現れたように見える土食系女子。その実態は、女子力アップに磨きをかけつつも、きちんと地に足つけて生きている18名の女子でした。

前回のブログで「草食系企業」は時代の要請だなんていい加減なこと言いましたが、こうなると「土食系企業」の活躍が楽しみです。

でも、土食系企業ってどんな企業なんだ?
土食系企業は土食系女子が担うことになるのか?
草食系男子は「土食化」するのか?
それとも、もしかしたら肥やしにされてしまうのか?


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2009年11月4日水曜日

地面の上と下

実家の小さな庭の手入れを手伝いました。スミレやシクラメン、その他鉢の植え替えなどなど。肥料は最小限に。作業をしていると、改めて根っこの生命力に驚かされます。身をよじるようにして蠢く根の間からはミミズがにょろり。いい仕事してます。

すべての植物は、太陽の光と水と酸素と根が心地よく伸ばせる土さえあれば、肥料は最小限でいい。米つくりの現場でも、「V字」ではなく「への字」がいいという言い方があって、年間で肥料を入れるタイミングと量が見直され始めています。植物は地面の上と下でバランスをとりながら、回りの環境と係わり合いながら生きるリズムを自ら作り上げていきます。地上の葉は、根の状態を現すシグナル。

これは、人間の日常生活に置き換えてイメージすれば、肉体と精神。経済活動では都会と地方といえるかもしれません。人間や経済にとって上下の環境とは何なのか。肥料とは何なのか。このあたりを見つめなおすと、新しい発見があるかもしれません。

これからの時代、会社の事業計画は、1年周期の植物の生育や、10年、50年周期の森林の生育をイメージして日々の作業にブレイクダウンするといいのかもしれません。「草食系男子」には少々不安を感じますが、「草食系企業」の根の強さは時代が要請しているような気がしてなりません。

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2009年10月20日火曜日

リージョナリズム再々考

築地で話したKさんは、リージョナリズムを海外との関連でしっかりと考えながら、世界を冷静に見ている方でした。私にとって、大変示唆に富むものでした。社会的属性意識とリージョナリズムの関係、部分と全体、接触部分、地下茎。またお目にかかるまでに、ヒントを見つけるため地方に向かいたいと思います。

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2009年10月15日木曜日

リージョナリズム再考

久しぶりに築地で打ち合わせがあって、帰り道に場外市場でお寿司を食べました。以前、バラエティー番組で、タレントの石ちゃんが美味しそうに食べていた鉄火丼。花びらのように木の器に盛られたマグロを半分ほど食べた時、「リージョナリズム」って何だ?と改めて考えました。直前まで、近くのオフィスビルの喫茶店で、リージョナリズム≒地域主義の可能性について新聞社勤めのKさんと意見交換していました。

地域主義とは、中央集権的に完全にコントロールされることなく、各地方の独自性や特徴を重視する考え方で、厳密には、ローカリズム(=おらが町が一番!)とリージョナリズム(=近隣の地域間で協力しよう!)に分かれています。つまり、リージョナリズムは開かれた地域主義と言い換えてもいいかもしれません。

現在、日本の中で語られる地域主義は、ローカリズムとして語られているようで不気味です。テレビのニュースで何度も放映された森田知事と前原大臣のやり取りは、おそらくPRのプロが仕込んだ台本があったのだと思いますが、今回の羽田空港と成田空港のどたばた劇は、「陳腐なローカリズム」と「国益」の対立軸として伝えられています。

森田知事のローカリズムが陳腐だと思ったのは、成田闘争の歴史も、周辺住民の気持ちも、千葉県民の利益も、どれにも配慮していない下手な演出だったからです。構成上の落としどころは、国益を優先しながら地域も尊重するというものでしたが、「地域主義の一形態であるリージョナリズムとは、本来もっと柔軟な考え方で、それを大臣は言いたかったんですね!」というせりふを、わかりやすく伝えるための工夫が足りなかったのです。大根役者としか言いようがありません。いや、ディレクターが悪い。

新聞メディアは、もっと悪い。このあたりもう少し、丁寧に面白く論説していただければ、リージョナリズムの可能性について、広く理解が進むきっかけになったのではないかと残念でなりません。
今後、大阪府や宮崎県の首長が面白い発言をした時には、見逃さずに読み解いてほしいと思いました。

さて、地域社会の文化や経済が、緩やかに関連付けされながら交流していた中世の日本は、健全なリージョナリズムを実現していたといっていいと思います。幕府による統制はあったものの、伝統的な工芸、郷土文化、自然資源、生産物など、地域社会の有形・無形の資源は、脈々と受け継がれながら交流していました。

これらの地域社会の資源が衰退してきたのは、対中央との需給バランスの関係が原因だと思われがちですが、むしろ地域間の関連が分断され、孤立化したことが大きく影響しているのだと思います。都会から地方への人の流れを期待して交通インフラを整備しても、逆に過疎が進むストロー化現象については、マニアックなフィールドワークで定評がある地域経済のアナリスト、藻谷さんの学生時代の卒論で既に立証されています。

だから、これからの時代の地域経済活性化策や町おこしは、地域間の関係性をすっ飛ばして、すぐ都会と関連付けしようとするせっかちな発想では成就しません。おらが町の地域資源の再発見や再構築だけでは、地域の現場に徒労感を募らせるだけ・・・。

一方、地方が持つ資源の価値に気が付いて、都会の人が地方に興味を持ったり移り住むことは愉快ですが、地方の魅力は、地方同士の連携や歴史的なつながりまで見据えないと、直ぐに飽きちゃいます。あまり気負わず、いろんな切り口で楽しむいい加減さが、地方を元気にするのだということ。そんな感性を持った応援団としての若者や賢い消費者が増えれば、日本経済の不況も克服できます。これ以外の処方箋は今のところ見当たりません。

鉄火丼を食べつつ、ぬる燗を注文しながら、タブロイド紙をめくると、面白い記事が目に飛び込んできました。「子供に見せたくない番組」に6年連続で選ばれた「ロンドンハーツ」でMCをしているお笑いコンビ、ロンドンブーツ1号2号の田村淳が、なんとNHKの「課外事業 ようこそ先輩」に先生役で登場するというのです。

彼が子供たちに出した宿題は、「地元の良さをアピールするバラエティー番組を作る」。いいセンスしてますねえ。果たして子供たちはリージョナリズムを具現化する感性を持っているのでしょうか。今後の日本経済を占う興味深い課題です。そして、入れ子構造となる、大人としてのNHKの制作者側の企画意図を読み解けば、さらに楽しめます。18日放送予定です。

お酒がなかなか出てこないので、思わずかばんの中に入れていた「日経ビジネス」10月12日号を取り出して、ある記事を読み返しました。このところ、地域経済を応援するための小口ファンドに関心を持つ個人投資家が増えて、さまざまな事業が試されています。「時事深層」で取り上げられた水木しげるロードで有名な境港を舞台にした「妖怪ファンド」。展開される事業が、リージョナルを意識して推進されれば、画期的な地域経済活性化の成功事例となると思います。

境港市がある鳥取県と接している岡山県の山間地、西粟倉村では、4月から「森林ファンド」の募集が続いています。http://www.tobimushi.jp/fund/
西粟倉の森林事業が川下の町の資源と繋がったり、縁のある地域と繋がった時、薄暗い日本の林業全体に明るい陽射しが差し込むことになるでしょう。

一杯飲みながら、鉄火丼を平らげた後、さらにテリー伊藤の実家の玉子焼きをいただき、大江戸線の駅に向かいました。ビルの谷間からは、きれいな夕焼け空が見えました。

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2009年10月3日土曜日

いやな予感・・・

民主党の評判が、ネット上で急激にダウンしているような気がします。原因は「開かれた記者会見」を目指すといっていた民主党の公約違反?

ネットジャーナリズムの記者を首相官邸の会見で締め出したことで怒り出す論客。宮台真司さん、上杉隆さん・・・。 いったいどうなっているのでしょうか。

ネットジャーナリズム軽視は、若者軽視を背景としていて、世代間の利害の対立をオブラートにくるむための方便かもしれないと、ふと考えました。鳩山政権は、意外と早く崩壊するのかもしれません。

経済も政治も一寸先は闇。

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2009年10月2日金曜日

月・人・石

少し埃っぽい書斎の書棚。『空の名前』という歳時記風気象図鑑の隣には、絵本の中で一番のお気に入り、『月・人・石』(福音館書店)が納まっています。

厳密には、この本は絵本ではありません。写真と詩と書のコラボ作品です。写真家の川島敏生さん、詩人の谷川俊太郎さん、書家の乾千恵さんが出会って、月刊絵本『こどものとも』(福音館書店)の562号として6年前に発行されました。

写真家の川島さんと私は、その昔、各地を旅したり、ミニコミ誌を発行していた時期があります。北海道紋別にふらりと出かけた時に、森の中で乾さんの書を川島さんが撮影して、ポストカードにしたことがきっかけで生まれたのが『月・人・石』です。

ページを開くと、まず、右側の写真と左側の書の対比がそのまま心に飛び込んできます。深呼吸してから一度目を閉じて、再び目を開けると、写真のキャプションのように添えられた谷川さんの言葉が、語りかけてくれるような、絶妙なレイアウトになっています。
取り上げられた書はすべて漢字一文字で、その数13。

扉 猫 風 音 馬 影 水 石 火 山 蟻 月 人

私は「火」が好きです。相模湖畔の美女川河口に住むオヤジさん、鉄っちゃんの敷地内で、延々と焚き火をさせてもらいながら、撮影現場に立ち会ったのは、ちょうど今と同じ季節だったような気がします。これ以外の撮影場所を私は知りません。川島さんには、いつか、秘密の(?)撮影場所を教えていただきたいなあと思いながら、6年の月日が流れました。
来週久しぶりに川島さんにお目に掛かりますが、ずっと想像し続けるのも捨てがたい楽しみかもしれません。


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2009年9月30日水曜日

空の名前

4歳になる娘は、ついこないだまで、
「人魚姫になりたいなあ。」 と言っていました。ところが最近、
「人魚は自由に歩けないから、どこでも好きなところに飛んでいける鳥さんになりたい。」 と言うようになりました。

自ら自由に羽ばたいて空を飛べる鳥も捨てがたいのですが、私は、様々な気象条件の中で変幻自在に姿を変えながら、ゆっくり動く雲になってみたいです。海から陸に、河口の港から山間部へと、景色を俯瞰しながらただよって、身体が重くなってきたら、ザーッと雨になって大地にしみ込んでいきたい。その後は・・・。

この季節になると、必ず書棚から出して手にする本があります。
『空の名前』(光琳社出版)です。
空や天候や季節の移ろいに関係する言葉と共に、気象庁に勤務しながら風景写真を撮り続けてきた高橋健司氏の作品がたくさん載っている、歳時記風天気図鑑です。

「雲の章」のページをめくると、鰯雲(いわしぐも)、鱗雲(うろこぐも)、鯖雲(さばぐも)など、美味しそうで、爽快な写真が目に飛び込んできます。

マンションの屋上からは、秋の夕暮れ空に浮かぶ雲の下を、気持ちよさそうに飛ぶ鳥が見えました。


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