2009年7月30日木曜日

日本ビジネス作家協会主催パーティーのお知らせ

◆8月6日にある「座談会&パーティー」のご案内です。
都合がつけば、ぜひ!

●講演会「出版記念座談会&パーティー」
『それは誤解だ戦国武将!』(ナレッジエンタ読本22・メディアファトリー)の監修者と著者「加来耕三+嶋健一郎」を迎えて~

◇特別ゲストはフジテレビ『とくダネ!』火曜日コーナー『サムライ魂』好評出演中の歴史家・作家の加来耕三さんを迎え、めったに聞けない作家デビュー秘話(?)なども交え、アットホームな座談会&パーティにしたいと思います。

加来さんは、平成21年7月30日(木) 夜8時~の「決着! 歴史ミステリー」(テレビ東京系全国6局ネット)に出演!内容は『江戸時代の歴史上の人物・八百屋お七』とのことです。

●日時「2009年8月6日午後6時15分受付開始~午後8時45分まで」
(タイムテーブル)
・午後6時30分「34歳でデビューした嶋健一郎さんに聞く」(司会廣川)
・午後7時00~7時30分「出版記念・特別講演=加来耕三さん」
・午後7時30分~50分「座談会・加来耕三さん、嶋健一郎さん」(司会廣川)
・午後7時50分~60分「休憩」
・午後8時~8時45分「立食パーティー」

●場所「ビジョンセンター秋葉原」
〒101-0063 東京都千代田区神田淡路町2-10-6オークプラザ3F(ビジョンデザイン株式会社TEL:03-5298-4566)

●会費「5000円」(当日、会場受付でお支払ください)

★『それは誤解だ戦国武将!』プレゼント! パーティー費用も込みです。
★日本ビジネス作家協会の会員証(個人会員・永久会員など種類は問わず)をお持ちの方は、500円割引となりますので、会員証をお持ちください。期限が切れていても大丈夫です!

●申込み「廣川州伸まで2009年7月31日までにメールで」hirokawa@river.ocn.ne.jp
今回、新進気鋭の作家・嶋健一郎君を支援したいということで加来耕三さんにも特別講演をお願いしています。希望者多数が予想され、お断りする場合も出てきます。
◇恐縮ですが、申し込み後のキャンセルはしないでください。
会場の都合上、40名様を超えましたら「お断り」させていただきますので、早めの予約をお願いいたします。

●主催 NPO法人日本ビジネス作家協会

●特別ゲスト:歴史家・作家 加来耕三
●プロフィール
大学、企業の講師を務めながら、歴史家・作家として著作活動をおこなっている。(株)加来耕三事務所代表。『歴史研究』編集委員。著作・講演のほかテレビ・ラジオ番組で監修・構成・出演などを多数手がける。○現在、フジテレビ『とくダネ!』火曜日コーナー『サムライ魂』好評出演中。○関わったテレビ番組に『堂々日本史』『ニッポンときめき歴史館』『その時歴史が動いた』(NHK)、『知ってるつもり』(日本テレビ)『月曜スペシャル・THE古武道』(テレビ東京)など多数。

●ゲスト・スピーカー:作家 嶋健一郎
●プロフィール
1975年、福岡県生まれ。九州大学文学部中国哲学史科卒業。加来耕三事務所に所属し、歴史番組のシナリオや歴史書籍の考証、執筆にあたる。特に中世から戦国時代にかけての日本史を得意とする。○携わった書籍に、『面白いほどよくわかる日本史地図ドリル』(日本文芸社)、『江戸時代まるごとカレンダー』(白夜書房)、『図解雑学Q&A 読みたくなる日本史』『図解雑学 誰も知らない日本史の真実』(ナツメ社)、『うわさの日本史』(日本放送出版協会)などがある。

●座談会・司会:ビジネス作家 廣川州伸
●プロフィール
1955年東京生まれ。都立大学卒。サラリーマンを経験した後1997年に独立してコンセプトデザイン研究所所長。新規事業立案を支援する。現在、NPO法人日本ビジネス作家協会理事・事務局長としてJOIN(移住・交流推進機構)と「JOIN全国ミステリーツアー」で商店街の再生に取り組んでいる。○著書に『ゾウを倒すアリ』(講談社)、『偏差値よりも挨拶を』(東京書籍)『丸わかり世界のビジネス理論』(実業之日本社)講談社現代新書『週末作家入門 まず「仕事」を書いてみよう』など多数。

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その先を目指すコミュニケーション戦略
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熊野古道へ

月末に熊野古道へ向かいます。

水と木と土の聖地、中辺路へ。

農業関係者の方があちらこちらから集まります。

連載記事の題材にさせていただきましょう。

本当は2~3ヶ月うろうろしたいところですが、

2~3日で東京に戻ります。


さて、最近気に入った句を一つ。


わけのぼる ふもとのみちは おほけれど

おなじたかねの つきをみるかな

(一休さん) 

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2009年7月28日火曜日

新たな息吹

今日は原稿の締め切りをようやく一つこなしてから、
第二鉄鋼ビルで打ち合わせがありました。

新たな出会いに、わくわくします。

明日は姫路のちょっと先まで日帰り出張ですが、
行き帰りの新幹線のトンネルで、
イーモバイルの電波が途切れることが心配です。

糸電話にわくわくしていた頃が、
懐かしく思い出されます。

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2009年7月25日土曜日

浮遊する「政治」

このブログは、40歳を過ぎた僕が起業を志すというささやかな抵抗がきっかけとなって始まりました。不平不満を言ったり、肩肘張って何かを変えようとするのではなく、自分が変わることで、違う景色を楽しもう。

そう決めたのです。

設立した会社、イーネット・ブレーンの目標は以下の通りです。

http://www.enb-inc.jp/category/1291532.html
「新たな価値は日常生活に裏付けられた文化から生まれ、経済、政治へと伝播しながら社会全体の血液となります。 イーネット・ブレーンはその価値の消費と循環を常に意識した経済活動を通して、人間の精神の自発的進化を後押しします。」

今回の総選挙は、現在の日本がおかれている文化的、経済的条件を踏まえて、川の流れのように、方向付けられるだけです。

僕にとっては、たとえば自民と民主それぞれに入れ子構造になった「保守」も「革新」も、その他の「色」も、見当たりません。水墨画で書かれたような模様が、記憶の片隅にあるだけです。

「政治」を左だ右だと、無理やり分類する感性は、もう随分前に消費し尽くされています。だから、20代、30代の世代の人たちが社会にアクセスする時には、明確な意思決定も必用ありません。毎日の生活と同じ延長線で、総選挙も、思う存分口コミや噂話を楽しみながら、つぶやいて、ふわふわとつながりあえばいいのです。

浮遊する経済、浮遊する政治。ビジネスのタネは、その先に待っている浮遊する文化の中にきっと落ちています。

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2009年7月21日火曜日

解散総選挙でどうなる日本

戦後初となる真夏の総選挙。
果たして何が起こるのか。
その後どうなるのか。
後で自分で振り返るために
気になることをまとめておこうと思います。
あくまでもメモ書きです。

①民主圧勝
②20~40代有権者の口コミ効果が話題に
③外交はアジアへ少しシフト、地方分権進展
④農政は補助金ばら撒き復活するも企業参入は進む
⑤企業と自治体連携型の農業萌芽でパソナ本領発揮
⑥資源国の輸出関税引き上げ問題で林野行政に動き
⑦画期的な林業機械の開発計画発表⇒コマツはどうだ
⑧コモンズ投信が国内第一次産業関連へ投資開始
⑨農林中金の時限爆弾破裂
⑩市場公募地方債と町興しファンドブーム
⑪寺社事業支援と文化財保護法論議勃発
⑫議員立法で富くじ法案登場

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人間を幸せにするニュースって何?

不安定な天候が日本各地で続いています。ついさっきまでいい天気だったのに、突然雲行きが怪しくなって、ヒヤッとしたことはありませんか?都会で働くビジネスパーソンはもちろん、山や川などに出かける行楽客にとって、気象庁が発表するお天気情報だけでは、物足りなさを感じてしまう瞬間です。

特に厄介なのが夏に多発する「ゲリラ雷雨」。「ゲリラ雷雨」は、突発的かつ局地的に発生し、大きな被害をもたらすことで知られていて、現在の気象観測技術では、その予測は困難だと言われています。いったいなぜでしょう。

「ゲリラ雷雨」をもたらす雷雲は、“急速”かつ“局地的 ”に発達します。ところが、アメダスの観測は10分単位と間隔が長いため、急速に発達する雷雲の動きについていけません。また、従来の気象レーダーは、雨雲が2km以上にならないと認識できないため、局地的に発達する雷雲を見逃してしまう可能性があるのです。

そこで、世界最大の民間気象情報会社、ウェザーニューズ社(東証1部上場)は、この問題に挑むため、昨年からある取り組みを始めました。全国1万人以上の『ゲリラ雷雨防衛隊』の隊員の協力を得ながら、日本の空を監視し、平均で70%以上の確率で「ゲリラ雷雨」を事前に捉えて、その情報を利用者に知らせすることに成功したのです。

同社が管理している『ゲリラ雷雨防衛隊』は、月額315円の有料会員向けの携帯サイト内で発足したコミュニティから生まれました。担当エリアごとに登録している隊員たちは、隊長(同社)から「監視体制始動メール」が届くと、その場で観測を開始します。「現在の天気」「雲のある方角」「雲の成長具合」「雷鳴の有無」、そして、「肌で感じた感覚」などを入力し、写真などと併せて返信します。

隊員からの報告をもとに同社で分析し、予測に成功した場合には、隊員たちの功績を称える『本日の健闘結果メール』が全国配信されます。

今年は隊員の報告項目を昨年より増やして、昼モード、夜モードなどのそれぞれの時間に合った報告で、「ゲリラ雷雨」の観測に挑みます。隊員に支給する特製の方向磁石も用意され、2万個が配布される予定です。 HPの写真見たら、なんか、ほしくなっちゃいます。

今年の隊員の活動がいよいよ21日から始まるそうです。夏のゲリラ雷雨による“死亡者ゼロ”及び、“事前補足率90%以上”を目標にしている同社は、雷雲の位置をより細かく特定するための協力を隊員に呼びかけ、解析スピードを向上させることを目指すとのこと。

民間企業によって作られたニッチなビジネスモデルが、いつのまにか気象庁の観測技術をおいこしちゃう。これは、技術の進化ではなく、人間の意識の進化。ニュースが人間を幸せにするなんて、素敵だと思いました。
http://weathernews.com/jp/c/press/2009/090713.html
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2009年7月18日土曜日

【米】ツイッターV.S.【日】ミログ

mixiの中で認知度15%といわれている「ツイッター(Twitter)」」をご存知でしょうか?この数字が高いのか、低いのか、評価は別として、とても気になっています。

Twitterとは、「小鳥のさえずり」という意味で、英語でも日本語でも最大140字までの短文しか書けない「マイクロ・ブログ」のことです。現在、日本語版のツイッターユーザーは40万人。

私が現在書いているこちらのブログ「千のプラトー」は、「Blogger」というブログサービスを使っていますが、開発者のエバン・ウィリアムスが「Blogger」をグーグルに売却した後、「シンプルなコミュニケーション・ツール」として新たに開発したのが「ツイッター」です。

メールやブログの次に世界で情報革命を起こすとすると言われていて、新たなコミュニケーションツールとして世界で急拡大中。いわば、「WEB3.0」と言ったところでしょうか。2009年6月現在、ツイッターユーザーは、世界で3000万人いるといわれています。

ツイッターは、先日の中国のウイグル人V.S.漢民族の暴動で、マスコミの情報源となった他、イラン大統領選やオバマ大統領誕生の秘密兵器だったとも言われています。IT関係者の間では、マイケル追悼ムーブメントの火付け役としても有名です。

さて、このツイッターの日本語版が上陸して1年。

出てきました。日本でも・・・。「打倒ツイッター」を掲げる日の丸ベンチャーが立ち上がったというのです。「ミログ」というそうです。様々な使い方ができるらしいのですが、まだよくわかりません。

早速自分でも試してみようと思います。

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2009年7月8日水曜日

ホントの農業の可能性

金融機関の渉外担当者を主な読者としている『近代セールス』の取材を受けました。
発売されたインタビュー記事(NO.1086 2009年7月15日号) を先程、改めて読んで、気になリ始めたことがあります。著者校正で確認させていただいたので、編集の過程で出版社には何の落ち度もないのですが、本当にあれでよかったのだろうかと・・・。

「プロフェッショナルに聞く 中小企業への経営アドバイス~農業ビジネスはチャンスの宝庫 農業周辺にチャンスを見い出せ!~」
http://www.kindai-sales.co.jp/item/20907.htm
(本文データは読めません。興味のある方は、お買い求めください・・・。)

後悔したのは、文中で「日本の農業の現状は、注目されるようになった割に、依然として課題がある。しかし、だからこそ、改革・新規参入・起業ののり代が大きいのだ。」と結論付けたロジックです。

マクロ的な統計データだけを眺めても、農業の本当の可能性はなかなか見えてこないと、常々考えていますが、その主張を控えたのです。同時多発的に発生している新たな挑戦者たちの姿や、力のある農業経営者の方々の底力は、多くの人をなるほどと納得させるデータの裏付けをとらないと、理解してもらえないからです。

兼業農家を批判する気持ちは全くありませんが、一定水準以上の売上げを達成している専業の農業経営者の技術力の高さやビジネスセンスには、目を見張るものがあります。しかし、その因果関係を示すデータは、まだ調査規模が小さく、公の場で客観的な判断材料にするには時期尚早と判断しました。

混乱を招く可能性があるので、このブログでも触れませんが、私が気になっている数字とは、農業技術通信社が発行している月刊誌『農業経営者』の読者に対して行なったアンケートです。
(このデータが気になる方は、直接メールをいただければ幸いです・・農業技術通信社に問い合わせても、おそらく、教えていただけると思います。)

人様に伝える前に、自分の頭と足で、さらにリアルな農業の現場に迫りたい。そして、その可能性を見極めたい。一般的には注目されていない、私にとって想定外の、JAしっかりしてよ問題(隠れたサブプライム問題)の影響が、どこまで広がるか、冷静に見極めたい。さらに、既存のデータから見落としている農業の力強い兆しはないか、もう一度、吟味したい。その後、再度、伝えたい。そう考えています。


「意志あるところにしか道は拓かれない。望む未来にセオリーなし。」

この考えには一点の曇りもありません。経済事象は、意志の集積が一定以上進んだ時点で、予測不可能なスピードで変化していくものだと、歴史が教えてくれるからです。

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2009年7月5日日曜日

景気循環とマーケティングの接点とは?

昨年来の世界経済の低迷は、最悪期を脱したとの見方が出始める一方で、本格的な景気回復にはまだ時間がかかるだろうという専門家の発言が大半を占めています。

V字回復ではなく、たぶん、だらだらしたL字回復なんだろうな・・・。

このだらだらさ加減の行く末が、多くの人をイラ付かせていることと思います。

各国の財政政策から、今日のお昼ご飯は何にしようかという、個人のお財布事情まで、大きな影響を与えているマクロ経済学の分野では、これまで様々な時間軸で景気循環を捉えようとしてきました。

●周期3~4年スパンの在庫調整による「キチンの波」
●周期8~10年スパンの設備投資による「ジュグラーの波」
●周期20年スパンの住宅需要による「クズネッツの波」
●周期50年スパンの技術革新による「コンドラチェフの波」

たとえば、サブプライムショックは、コンドラチェフの波の「谷」にあたるとの解釈も可能で、こうした様々な景気循環説はとても便利です。

意外な線グラフを眺めながら、景気循環と結び付けたアイディアもあります。

「太陽黒点説」。

太陽の黒点の数が増えると、地球に降り注ぐ電磁波が増加して、人間の精神活動を活性化させ、経済活動も活発となるもの・・・。
太陽の黒点の数の増減は、ほぼ10年おきに規則的な動きを示していますので、ジュグラーの波の遅行指数と見ることができるかもしれませんが、現在、まともに実証研究をしている研究者はいないようです。
20年前に栗本慎一郎さんがカッパブックスで、はしゃいでいたくらいでしょうか・・・。

人類史上、人間は、常に未来を予測しようと試み、文明を発達させてきました。物理学の世界では一定の時間が経過する中で、物質がどう変化するのか、その法則を見つけ出すことで未来を予測します。
一方、マクロ経済学でも同じで、いろんな尺度で規則性を確認しようと、天文学の知識を動員してまで、その解明に情熱を燃やしてきたわけです。経済統計学は、ありとあらゆる尺度をテーブルの上に乗せては、その最大公約数を実体経済に当てはめようとしてきた歴史ともいえます。

自然科学をお手本にして発展してきたともいえるマクロ経済。その統計の手法を操る専門家の方には、次のフェーズに進んで、我々に知見を与えてほしいと思います。

昨今の世界経済はIT化とグローバル化によって、大変革し、複雑化した。その中で、今後、いったい何が世界経済に影響を与えるのでしょうか。

特に金融の世界では、一部のマネーの動きが、世界全体に大きく影響を与える仕組みを制御できなくなっています。この現象は、一個人の社会に対するコミットメントが、あらゆる分野で強い影響力を持ち始めた兆しとして、歓迎して受け入れればいいのではないかと思います。

一企業、一市民の発言や、経済活動が、経済全体に影響を与える時代。この発想は、「インフルエンサーマーケティング」や「論争マーケティング」の世界では当たりまえです。

たとえば、雑誌『宣伝会議』や『販促会議』に、エコノミストやアナリストの方が連載記事を書くような試みがでてくると、最高にクールだと思いますが、いかがでしょうか。

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2009年7月3日金曜日

「赤いハゲタカ」が日本の森を狙ってる?

昨年、日本の森林を、中国資本が水源地確保のために狙っているという噂を聞いて以来、ずっと気になっています。

5月には産経新聞でも記事になりました。

全国で、最終的に売買が成立したと確認できている案件はありません。未確認情報ばかりです。 昨年、林野庁が実態調査に乗り出したようですが、森林法では、1ヘクタール未満の山の売買は自由に認められていて、都道府県への報告義務もないため、制度上、実態を把握することができません。

農地法で農地の取引が厳しく規制されているのとは対照的に、民有林はかなり自由な取引が可能です。法律の網のかけ方に、大きな問題があるように感じます。

そんな中、日本初の森林ファンド「共有の森ファンド」を4月に立ち上げて、持続可能な事業として地域経済活性化に取り組むトビムシ。彼らの事業を全面的に受け入れた西粟倉村は、国産材の有効活用と地域の伝統・歴史・食文化を紡ぎ合わせ、移住者を受け入れる政策を進めています。その結果、岡山県で唯一流入人口が増加し続ける自治体となりました。

西粟倉村の事業を支える資金となる一口5万円のファンド。投資家は、意外にも都会の若い世代が多いとのこと。個人投資家というよりも、地域の外部応援団のような感覚です。まもなく第二次募集も予定していて、今月18(土)、19(日)には、泊りがけの投資家説明会も開かれます。これは、とても大切な試みです。 イベントでは、最近、C.W.二コルさんも推奨している山の食文化、鹿肉料理も振舞われ、地域の魅力が存分に味わえる説明会になるでしょう。

まずは、日本人自身が森林関連資源を有効活用することの大切さに早く気付かないと、取り返しの付かないことになります。日本全国の多くの森では 間伐が進んでいないため、光の届かない暗い環境下で、もやしのような木が増えています。このままでは立ち枯れや表土流出などによって、木材資源として価値を失うばかりか、水源地としての機能も低下してしまいます。

その中での、中国資本の動きは、当然といえば当然。地価の下落は、彼らからしてみれば、「これはチャンス」だと映ったとしても不思議ではありません。世界の水不足問題は深刻です。中国でも大きな政治課題となっています。

外資アレルギーが強い日本。その昔、不良債権を抱え込んだ日本の企業社会に舞い降りた欧米の「ハゲタカファンド」は、必要以上に恐れられました。今度は中国の「赤いハゲタカ」に日本の森が狙われていると、騒ぎになるかもしれません。

2007年に設立された中国投資有限責任公司(CIC)を「赤いハゲタカ」と呼ぶ人がいますが、映画でも、「赤いハゲタカ」が今上映されていて、改めて中国の巨大資本の動向に注目が集まりまじめました。
http://y8kjm.jugem.jp/?eid=1019

さて、「赤いハゲタカ」と似ていますが、全く意味が違う「赤いファンド」という言葉があります。昨年、村上龍さんのメールマガでも話題になった、「赤いファンド構想」・・・。
「赤いファンド」とは、社会主義的な理念を実現させるために多くの人が株主となり、生産手段や企業活動をコントロールする、というアイディアとして語られることが多いようです。

<村上龍さんの運営しているメルマガJMMの中での質問>
配信日:2008年12月15日
『世界経済が縮小する中、日本のメーカーでは、派遣労働者や期間工が真っ先にクビを切られているようです。わが国の雇用を維持する対策ですが、本当に可能なのでしょうか。』

少し長くなりますが、回答者の一人、三菱UFJ証券の投資銀行本部エグゼグティブ・ディレクターの三橋誠さんのコメントを引用させていただきます。
おそらく、「赤いファンド構想」の話題が初めて公になった記事だと思います。
ただし、JMMで掲載された全ての意見・回答は各氏個人の意見であり、各氏所属の団体・組織の意見・方針ではありません。

『極端な話、経済を全て中央官僚の設計に委ね、貿易を遮断し、供給する財を完全に統制可能であれば、そこに至るプロセスの時間の問題はあったとしても、完全雇用は可能だと思います。(略)

例えば明確に企業の雇用創出機能をこそ投資の尺度とするインターナショナルなレベルでの投資ファンド(「赤いファンド」(笑)とでも命名しましょう)を組織し、一定の影響力を持つ大企業の株主総会で確実な影響を持って「雇用を護ろう」と発言する基盤を持つなど動き出す必要があります。

要は資本利益率や配当性向にしか関心を持たないまるで翼賛会のようなイメージで捉えられる株主を、もっと多様な意識を代表する党派的な株主へと変化させるべきなのです。

少なくとも、株主を資本家そのものであるとか、資本家階級を代表するものとか考えずに、寧ろ労働者階級の利益を代表する投資家、資本を創出するということは、コロンブスの卵かも知れませんが、議会制民主主義の手続きの中で、国家を掌握する努力よりは有効な闘争の回路ではないか、と思うのです。(略)』

(出展全文)
http://ryumurakami.jmm.co.jp/dynamic/economy/article527_3.html

話を森林資源の問題に引き戻して考えると、トビムシの取り組む森林ファンド「共有の森ファンド」の持つ深遠な意義について改めて感心してしまいます。
トビムシの「共有の森ファンド」は、「赤いハゲタカファンド」とも「赤いファンド」とも、全く関係がありません。私の希求する勝手な国際的な仕組みつくりとも関係ありません。

ただ、一市民として、「共有の森ファンド」に、社会の関心が集まりさえすれば、似たような機能を持たせることができるのではないかと、勝手な期待が膨らんでしまうのです。

http://www.tobimushi.jp/

個人的には、国際的な水資源の共有化の仕組みをつくっていく選択肢もあるのではないかと、真剣に考えています。 「赤いファンド」のような極端な発想ではなく、「グリーンファンド機構」、あるいは「国際ウォーター管理機構」みたいな新たなスキームはできないものかと・・・。


いずれにしても、林野行政や世論は、まだ、森や水に関わる事態の重要性について充分な認識が進んでいないように感じます。 あるいは、気付かないフリをしているのでしょうか。

様々な事態を想定しつつ、できることを速やかに。
霧が立ち込め、未だその山容を露にしない今朝の相模湖の石老山を前に、 寝た子を起こすような刺激的なニュースが必用なのだと痛感しました。

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2009年7月2日木曜日

相模湖畔にて

懐かしい神奈川県の相模湖に来ています。
仕事の打ち合わせが遅くまでかかったので、 宿に泊まることにしました。

昔、駅前食堂「角屋」のまきえさんに教えていただいた民宿です。

腰の曲がったおばあちゃんは、
手すりにつかまりながら、
玄関のシャッターをあけてくれました。
夜遅くにごめんなさい。

ゆっくりとした動作とは裏腹に、
面と向かうと、躍動感すら感じるきれいな肌にびっくり。
今年87歳とは信じられない可愛いおばあちゃんです。

今夜の泊り客は、釣り人と私の二人だけ。
ひとっぷろ浴びさせていただいて、一仕事します。
6畳和室の二階の角部屋。
窓を明けると、暗闇の中、虫の音と微かに聞こえる湖畔の小波。
朝靄に霞む石老山の稜線が現れる前に、林業の企画、門前町の復興計画、ファッションブランドのイベント企画、一気に構想を練らねば。。。

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