2009年7月21日火曜日

人間を幸せにするニュースって何?

不安定な天候が日本各地で続いています。ついさっきまでいい天気だったのに、突然雲行きが怪しくなって、ヒヤッとしたことはありませんか?都会で働くビジネスパーソンはもちろん、山や川などに出かける行楽客にとって、気象庁が発表するお天気情報だけでは、物足りなさを感じてしまう瞬間です。

特に厄介なのが夏に多発する「ゲリラ雷雨」。「ゲリラ雷雨」は、突発的かつ局地的に発生し、大きな被害をもたらすことで知られていて、現在の気象観測技術では、その予測は困難だと言われています。いったいなぜでしょう。

「ゲリラ雷雨」をもたらす雷雲は、“急速”かつ“局地的 ”に発達します。ところが、アメダスの観測は10分単位と間隔が長いため、急速に発達する雷雲の動きについていけません。また、従来の気象レーダーは、雨雲が2km以上にならないと認識できないため、局地的に発達する雷雲を見逃してしまう可能性があるのです。

そこで、世界最大の民間気象情報会社、ウェザーニューズ社(東証1部上場)は、この問題に挑むため、昨年からある取り組みを始めました。全国1万人以上の『ゲリラ雷雨防衛隊』の隊員の協力を得ながら、日本の空を監視し、平均で70%以上の確率で「ゲリラ雷雨」を事前に捉えて、その情報を利用者に知らせすることに成功したのです。

同社が管理している『ゲリラ雷雨防衛隊』は、月額315円の有料会員向けの携帯サイト内で発足したコミュニティから生まれました。担当エリアごとに登録している隊員たちは、隊長(同社)から「監視体制始動メール」が届くと、その場で観測を開始します。「現在の天気」「雲のある方角」「雲の成長具合」「雷鳴の有無」、そして、「肌で感じた感覚」などを入力し、写真などと併せて返信します。

隊員からの報告をもとに同社で分析し、予測に成功した場合には、隊員たちの功績を称える『本日の健闘結果メール』が全国配信されます。

今年は隊員の報告項目を昨年より増やして、昼モード、夜モードなどのそれぞれの時間に合った報告で、「ゲリラ雷雨」の観測に挑みます。隊員に支給する特製の方向磁石も用意され、2万個が配布される予定です。 HPの写真見たら、なんか、ほしくなっちゃいます。

今年の隊員の活動がいよいよ21日から始まるそうです。夏のゲリラ雷雨による“死亡者ゼロ”及び、“事前補足率90%以上”を目標にしている同社は、雷雲の位置をより細かく特定するための協力を隊員に呼びかけ、解析スピードを向上させることを目指すとのこと。

民間企業によって作られたニッチなビジネスモデルが、いつのまにか気象庁の観測技術をおいこしちゃう。これは、技術の進化ではなく、人間の意識の進化。ニュースが人間を幸せにするなんて、素敵だと思いました。
http://weathernews.com/jp/c/press/2009/090713.html
http://weathernews.com/jp/c/press/2009/090713.html

PR通信社 イーネット・ブレーン

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