2009年8月7日金曜日

昨日の出版記念パーティー

昨夜開かれた『それは誤解だ戦国武将!』(加来耕三+嶋健一郎著、メディアファクトリー発行)出版記念パーティーは、いい会合でした。モデルの天川沙織さんも駆けつけ、華を添えてくれました。

この本は、「この武将といえばコレ!」という定番イメージは、いったいどこから作られ、どこまで真実なのか、50人の武将が俎板の上の乗せられ、その真相に迫っています。

パーティーの主役は、大型新人、嶋さんでしたが、彼の師匠の加来さんの話しは特に面白かったです。テレビで鍛えられた話術も、芸の域です。戦国時代から離れても、たとえば、ノーベル賞受賞者の野口英雄の患った梅毒や、アル中の奥さんの話しなど、史料に基づいた歴史学のリアルな世界に引き込まれました。

近く、ソフトバンクから発売されるモバイルの武将シリーズのデザインも担当。歴史学者としてのスタンスを力説しながらも、清毒併せ呑むような旺盛な創作活動にも敬服してしまいます。

加来さんは、歴史小説のフィクションにばかり夢中になって、現実の歴史学のリテラシーが余りにも稚拙な日本を嘆いていました。実は私自身も、この年になって、ようやく教科書でならった歴史がでたらめだと、網野善彦を初めて読んで驚いているところなのです・・・。

話しの後半にホワイトボードに書きなぐった「右手の法則 左手の原理」。これは加来さん、お得意の持ちネタだそうです。いわば手品の構造(耕三?)です。右手に観客が注目している間に、左手でタネを操作する手品のテクニックは、政治の世界でもよく使われていますねというお話しです。

オバマ大統領が右手に掲げた核廃絶に向けたとりくみへの意思表示は結構です。しかし、注意して見ていかないと、左手はどうでしょうかねと。歴史上、近代以降の不況脱出の解決策として、戦争以外にうまくいったことがないのが現実ですよね・・・と。

程度の差はあれ、左手にこっそり掲げている「テロとの戦い」という方便を引っ込めることは、多くの国でも、おそらくないでしょう。日本はどうすんでしょう。あなたはどうでしょう。そして、この夏の日本の総選挙はどうなりますやら。

私は、手品が下手なので、こういう話は少し疲れてしまいます。

PR通信社 イーネット・ブレーン

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