2009年4月19日日曜日

諦めるわけにはいかない

まるで初夏のような陽気を浴びながら、横浜にある緑地帯で、ここ数十年あまり見かけなくなってしまった「和タンポポ」の群生地を発見しました。

「和タンポポ」は別名、「関東タンポポ」とも呼ばれていますが、現在、道端で見かけるほとんどのタンポポは「西洋タンポポ」です。


見分け方は簡単です。


「西洋タンポポ」は花の下にある萼(がく)がめくれてカールしていますが、 「和タンポポ」はぴったり花びらに寄り添っています。

「和タンポポ」の周りで、キャッキャと声を上げて走り回る幼い兄妹。実は一ヶ月ぶりに僕の子供たちと遊びました。赤と緑の補色関係に塗り分けられた滑り台と、小さな砂場、ロープにぶら下がってターザンごっこができる遊具もあります。今日も横浜のランドマークタワーが少し霞んで見えました。 素敵な丘陵地帯です。

隆起した芝の真ん中あたりにある小さな窪みでは、土鳩に混ざって、茶褐色の模様の羽を持つ山鳩が日向ぼっこしていました。見上げると、梢の間からは、スズメ、ホウジロ、ウグイスも気持ちよさそうに縄張りを主張していました。

長男は今年で6歳、娘は4歳になりますが、
わけあって、今はママと一緒に生活しています。

夕焼け小焼けで陽が傾いて、少し肌寒くなって。
帰り際、娘が僕の耳元で小さな声で囁きました。

「私は鳥さんなの。だからお話できないの。心の中でお話しするの。」

「そうかあ。うん、うん、聞こえるよ。
でも小さな声だからちょっと聞こえにくいなあ。
なんていってるんだろう。」

「えーっとねえ・・・明日も来てね。」

娘は急いでマンションの階段を駆け上がると、踊り場でつまずきました。
はっとしましたが、娘は振り返らず、ドアを開ける音だけが聞こえました。

子供たちの身近な環境も、日本の国土を覆っている、本当は豊かなはずの環境も、 同時進行で、なんとか諦めずに、できることをしなければと、そう考えました。



穏やかで切ない一日に感謝。




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